Q&A

eBayのバイヤープロテクションがセラーに与える影響とは?

eBayについて情報収集をしていると、「バイヤープロテクション」という単語を目にすることがあると思います。

今回の記事では、以下について解説していこうと思います。

eBayのバイヤープロテクションとは何なのか?
eBayでバイヤープロテクションが適応されるケースについて
バイヤープロテクション発動時のセラーへの影響は

セラー側の立場でeBay輸出をする上では必須の基礎知識となりますので、ぜひしっかりと抑えていってくださいね。

 

 

eBayのバイヤープロテクションとは

つまりバイヤーに責任がなく、商品に不備があったり手元に届かない場合、eBayから直接全額返金を受けることが可能なんです。

現在あなたはeBayのセラー側の立ち位置にいるかと思いますが、仮にバイヤー側の立場になったとして考えてみましょう。

ネット通販でモノを頼み、支払いを済ませたのにも関わらず商品が手元に届かない・商品が壊れている・頼んだものと違う商品が届いたとしたら…?

  • 輸送中の事故?
  • 詐欺?
  • 払ったお金は返ってくるの?

こんな不安を抱きますよね。

このような「バイヤーがeBayを利用する時に考えられるリスクや不安」を最小限にするための制度が「バイヤープロテクション」なのです。

eBayのバイヤープロテクションが利用されるケース

バイヤープロテクション制度が適応となるのは「バイヤー側に全く責任がない」時、
主に以下の3つのケースです。

①バイヤーが商品を購入したが、手元に送られてこない

バイヤーが商品を購入し支払いを済ませたのにも関わらず、いつまで経っても手元に届かない…。

  • バイヤー側の発送手続きが遅れている
  • 商品がなくキャンセル扱いにするつもりが忘れている
  • 発送はされているが、輸送中の事故で紛失

など複数の理由が考えられますが、この場合はいずれもバイヤー側に全く責任はありません。

セラー側の視点で言うと確実に発送をしたのにも関わらず輸送中の事故で紛失されてしまった、と言う場合でもeBayが「セラー有責」と判断した場合は全額返金をさせられてしまう可能性もあります。

発送証明がきちんとできれば運送会社の保証など使える可能性もありますので、発送伝票はしっかり保管しましょう。

ネットショッピングシステムはどうしても、バイヤー側の立場が優先されがちです。

セラーがどれだけ誠実に対応したとしてもこのようなケースに巻き込まれてしまう可能性もゼロではないと言う点は知識として知っておきましょう。

②商品の内容間違い

商品の内容間違いも、よくある通販でのトラブルです。

この場合はまずバイヤー・セラーで解決のためのやりとりをし、セラー自身で梱包・手配ミスの覚えがある場合はできる限り商品の返送や送り直し手続きを進めましょう。

この方法であればすぐにバイヤープロテクションが発動することなく、セラーアカウントに傷をつけることなくバイヤー・セラー間での解決ができます。

なお、個人間解決をする場合は

  • 間違った商品は返送不要で、正しい商品を送り直す
  • 間違った商品は返送不要で、全額返金
  • 間違った商品を送り返し、全額返金

など商品によって対応を変えることも可能。

高額な商品なら送り返してもらう必要がありますが、商品自体が少額なもの・送料が高くなりすぎるものなどは返送不要としても良いと思います。

一方でバイヤーから「商品の内容が違う」という連絡を受けたのにも関わらず対応をしない場合はバイヤープロテクションの対象となり、強制的に返金手続きが行われる可能性が高いので注意しましょう。

 

③到着した商品が破損していた

到着した商品が破損していた場合も、②の「商品の内容間違い」の時の対応とおおむね同じと考えてOKです。

  • まずはバイヤー・セラー間でやりとりをして解決を図る
  • 双方が納得すれば、対応を持って解決
  • 解決できない場合やセラーから連絡がない場合はバイヤーがeBayに連絡、バイヤープロテクションの相談をする

セラー側の梱包が甘かったのが原因で破損した場合は、セラー有責となることも多いです。自分で梱包する場合は最新の注意を払いましょう。

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【セラー側】eBayのバイヤープロテクションのペナルティ

 バイヤープロテクションは、セラーにとってできる限り適応されることを避けるべきものです。

入力不慮の事故により1回発動されてしまったという場合は仕方ないかもしれませんが、何度も発動されている・悪意があるとeBayに判断されてしまうとセラーとして致命的なペナルティを課せられることも。

eBayを使った事業ができなくなってしまう恐れもありますので、バイヤープロテクションの適応とならないためにも「どんなペナルティがあるのか」をしっかりと知っておきましょう。

高度セラーステータスと手数料割引の喪失

eBayのセラーアカウントには、「セラーレベル」と呼ばれるアカウントのステータスが存在しています。

アカウントステータス

レベルが高い順に

  1. Top Rated
  2. Above Standard
  3. Below Standard

となっています。

セラーレベルは高いほど “ 信頼できる出品者 “ という位置付けになるのですが…

バイヤープロテクションの適応となってしまった場合、高度セラーステータスを剥奪されてしまう可能性があるのです。

セラーレベルはお金で買えるものではなく、信頼と実績を積み重ねた先にあるランクなので、一度のクレーム処理に失敗してランク剥奪となったらがっかりしてしまいますよね…。

SEO的にも不利になり表示順位が落ちてしまう上、手数料割引権も全てのセラーが受けられる権利ではないのでセラー的には不利にしかなりません。

「高度ランクを失うくらいなら、クレームがあった際は自分で返金・新しい商品の発送などした方が立場を守ることにも繋がる」と考えると良いかもしれませんね。

アカウントの制限や停止

何度もバイヤープロテクションの適応になったり、悪質性が高いとeBay側に判断されてしまうと…

アカウント制限、もしくは最悪の場合アカウント停止の対象となってしまうことも。

余程のことがなければここまでの処分をされるということはありませんが、eBay輸出ビジネスをするのであればこの事態は絶対に避けたいところ。

長くeBay輸出を続けるのであればある程度のクレームは避けて通れないと思いますが、できる限り常に誠実な対応を心がけましょう。

eBayのバイヤープロテクションはバイヤーを守る制度。セラーは細心の注意を払おう

今回ご紹介した通り、eBayにおけるバイヤープロテクションは基本的にバイヤーが有利になる制度であるため、適応されてしまうとセラーにとってはかなり痛手になります。

しかし裏を返せば、このようなルールがあるeBayは

  • バイヤー側が安心して買い物ができる=市場に入ってくる買い手の数は多い
  • 誠実な対応を続けセラーの中で高い信頼を築くことができれば、商品も売れやすくなる

というメリットもあると言えます。

しっかりとルールを遵守して、自分の立場を守りながら売上を伸ばしていきましょう!

eBay輸出を始めたばかりだと一通りのルールを知るだけでも一苦労で、これらの知識の習得の他に「経理」までを1人でこなすのは至難の業。

このような時は、プロに頼むのが最も効率良く間違いない方法です!

  • 自分で経理や確定申告をしようとしたら、全く理解できず困っている
  • 確定申告のための勉強に時間を取られ、セラーの管理まで十分に行き届かない

早期に税理士さんに相談をし、自分自身は最大限eBay輸出事業に専念できるという環境を整えるのが良いでしょう。

タックスボイスでは、eBayに強い税理士さんを紹介しています。
ぜひご相談ください。